かみなさん家

ゲームの話をします

EUREKA 交響詩篇エウレカセブン Hi-Evolutionを見ての感想。15年間追い続けた作品への思いを込めて。(ネタバレ有り)

映画、見てきました。

昨日、昼の部の舞台挨拶回へ行ってきました。舞台挨拶は、とても良かったです。キャストさんや監督の思いが語られていて、その後に映画を見て、あの時に言ってたのはここかぁと思いながら楽しく見ることができました。

映画の感想を一言で言うなら「僕が求めていたエウレカセブンでは無いけれど、これはこれで一つの終わり方なんだろうな」です。監督、スタッフの皆様、そして声優の皆々様。本当にお疲れさまでした。

エウレカセブンとの出会いと、この15年間。

僕が交響詩篇エウレカセブンという作品にあったのは14歳、中学生の時でした。田舎に住んでいたので、アニメというのはNHKで見れるもの、あとはテレビ朝日系列でやってるもの、ニチアサくらいのものでした。その頃ロボットと言えばガンダム、戦隊モノ、みたいなところがあったのですが、その時に出会ったのがエウレカセブンです。

前情報も何もなくある日曜日にテレビをつけたら、かっこいい曲とかっこいいロボットが空を駆けている姿が目に映りました。そして実は1話からではなく、前半の一番盛り上がったであろう、26話「モーニング・グローリー」で、初めてエウレカセブンという作品を知ったのでした。

「モーニング・グローリー」の説明は今更いらないでしょう。少年を求めて飛び出す少女、そして空から落っこちていく少女、ロボットに乗って駆けつけ、落ちていく少女を空中で、その手を掴む少年。めちゃくちゃしびれました。来週からも見なきゃ!全然わかんないけどすごい!!そんな感じでした。前半の内容を知らないまま、そのまま半年視聴を続け、50話「星に願いを」を見たあとは、終わってしまった虚無感でいっぱいでした。その虚無感を埋めるべく、Gyaoで前半から視聴しなおし、わずかばかりのこづかいをやりくりしてDVDを集め、オーディオコメンタリーも含めて何周もしました。漫画も小説も買いました。それでも50話の「おしまい」を聞くたびになにか埋められないものがあり、作品の情報を追い続けました。「ポケ虹」や「AO」、ゲーム、そしてHi-Evolutionと14年間、作品の情報を追い続けてきました。

田舎に住んでいてはいざ何かあったときに何もできない。と思ったのはポケ虹の時です。僕の住んでいるところから2時間のところでも映画をやっていなくて、実際に見られたのはDVDが出てからでした。そしてPS3をやっと購入した頃には追加のインタビューが見れなくなっていました。無力感を感じました。

それで今では都内まで来て、何があろうともイベントに参加できるぞ!という思いで作品を追い続けてきました。他にも色々エピソードはあるのですが長くなりそうなので割愛。

映画の内容に触れつつの感想 ー エウレカというキャラクター

初見時の感想は「なんだったんだこれは????」でした。これは僕の見たかったものか?と。それで舞台挨拶を思い出したり、パンフを読み込んで、色々消化した結果、「僕が求めていたエウレカセブンでは無いけれど、これはこれで一つの終わり方なんだろうな」という感想になったわけです。

パンフでは京田監督が「アニメの時にやり残したことがあって、それはエウレカというキャラクター自身のこと」みたいな記述があったと思います。エウレカの成長、という軸。アニメでは確かにエウレカの苦しみ、みたいなものは多くは描かれてなくて、レントンから見て恋した女の子を救いたい!という軸で物語が展開していたように思います。それに対し今作はその自分を救ってくれるレントンという存在を失っている状態で物語が展開していきます。自分を救ってくれる救世主がいないエウレカは、一人で強くあらねば生きていけませんでした。物語中盤でアイリスと一緒にお風呂に入るシーンで出てきた、今までの傷跡は彼女の償いと責任感を強く押し出していたように思います。世界を壊してしまった、という思いが彼女を支えているのかなと。

強くあろうとしていたエウレカ

そして中盤最後のシーン、アイリスを連れ去られアネモネの前で泣きじゃくる彼女は10年前の弱い女の子に戻ったようでした。今まで強気に振る舞っていた彼女はどこへやら。この辺でサムナが出てきたりしてゲームやってた身としては「おおー!」ってなったんですが、扱いが雑すぎやしませんかね... サムナ(CV:下野紘)、好きだったぜ...もうちょっといい感じに出してもらえたら良かったのにな...。脱線しましたが、この作品においてのエウレカアネモネの関係性はかなり良好だったかなとは思います。アニメではほぼ最後まで敵同士だったのに、今作では仲良しでいいなと。

そして終盤へ

そして、終盤に移っていくわけですが、デューイの思惑によって事態は悪い方向へどんどん進んで行きます。相変わらずろくなことしねぇなあのおっさん。アニメの頃は人類が生きるためにコーラリアン滅ぼしたろ!くらいのまだ分かることしてたけど、今作は自分たちはエウレカという創造主に作られた存在だけど、ちゃんと自分という個としての存在を証明したいから自死するわ!みたいな感じですよね。ほんとろくなこと考えないなこのおっさん。エウレカはアイリスを助けるために突入、無事取り返します。でもデューイはやっぱ悪いおじさんなので誰にも止められないような最後の手段を使うわけです。こっから逆シャアが始まります。コロニー落としェ....

このあとホランドの命をかけた特攻があったり、その他落下を防ぎたい人たちの命をかけた作戦が続くわけですが、それと共に力を振り絞るエウレカ。でも足りない。そこでどうしようもなくなって最愛の人の名前を口に出します。「レントン・・・」で、真打ち登場ですよ。一人でも強くあろうとしたエウレカも最後にはやっぱレントンいなきゃダメなんすよ、ということで登場したレントンくん。さくっと二人で救っちゃう。アネモネにも「勝ち逃げ」言われてるし。多分この描写で満足な人は満足なんだろうなという。僕からするとふいっと出てきてぱっと解決しちゃったよ... えぇぇ...とは思ってしまいましたが。今作はエウレカを中心とした作品なので、レントンはこれくらいでいいのか...と今では思ってますが、最初に求めてたものとはやっぱ違うな、とも思ったのでした。

その他、並行世界に関して思うこと。

ANEMONEで、並行世界いっぱい生み出した(アニメ、小説、漫画、ポケ虹その他いっぱい)、って話で、最後に一つのエウレカにまとまったんだ!という風に捉えてたけど今作、新しいEUREKAを持つ少女アイリスが出てきて混乱してたりしました。最後アイリスはわたしもレントンみたいな人を見つけるんだな、みたいな感じになってたし。でもあのレントンはアイリスが生み出したんだし、別のレントンにあたる存在を生み出すのかどうなのかがふわっとしてたなーと。パンフでは新たな種としてほしい、みたいなことを監督が書いてたし、最後ちゃうんかい!!!種まいちゃったよ!!!って思ったりした。

その他のキャラクターたち

アイリス

今作では結構重要なキャラ。ジブリ顔で泣いたり喚いたりしてたなーという。エウレカの成長を感じるために必要なキャラだったかな。二人の関係性の変化も見てておもろかった。最後のエウレカたちを見送る時の説明役としても機能してたし、レントンを召喚するためのキーキャラクターだった。二人で失敗したフレンチトースト見て腰こっつんこしてるシーンは良かった。最後もうちょっとなんか欲しかった気もするなぁ 見送り役兼説明役として終わっちゃって寂しかったかも。

レントン

エウレカセブンという作品に置いてやっぱ重要な存在。というかエウレカセブンが好きなのはエウレカレントンというカップリングがあってこそ、だったのですが今作は最後にちょいっと出たのみでした。今作はレントンを失ったエウレカを中心としているがゆえ仕方がないのですが、エウレカレントンの二人が揃っている姿もっと見たかったよ監督...!

アネモネ

今作はエウレカのサポート役、として終始いたように思います。アネドミはANEMONEで終わったんだ...ウゥッ 終盤ワンチャン出撃するのかと思ったらしなかった。エウレカと仲良かったのは良かったです

デューイ

終盤でその思惑がわかりますが、前半~中盤こいつ何なん???状態でした。辻谷さんもいないしな。本当になんだったんだ君は... そして、終盤のシーン、FF10っぽさがありましたよね。壁に埋められた大量の棺桶のとこ。

ホランド

今作はなんか小間使いというか、間をつなぐ存在だったかなーと。アニメの時は二人を見守る保護者って感じだったと思うんですが、ハイエボではそもそも無関係なので、メインストリームから外れた存在として描かれていたように思います。藤原啓治さんもいないですし。今では自分もアニメのホランドと同い年の29になってしまったので、なんかもう少しあっても良かったんじゃないかと思ったりもしました。てか最後死なんでええやろ、タルホとのあれは死亡フラグなんか!子供の名前トーマスになるけどええんか!!!!!

ゲッコーステイト

タルホ、ギジェット、ムーンドギー、ウォズあたりですかね。おおおーとはなったし、新月光号!ってなったけど、特に目立った活躍もなく。出てきただけやんけ!!!!

チャールズ&レイ

今作ではレントンのパパ・ママという立ち位置でしたね。だからエウレカレントンへの思いを引き出す役として出てきたかなと。今作は死ななくて良かったですね...

サムナ・ルリ

ほんとにちょいっと出てきてちょいっと死んだので、はーーーーーーー???ってなりました。それならアニメ最終話みたいに後ろ姿だけでええんやが???ころさんで??????

エンドウ

AOも一応全話見てるんですがあまり思い入れがなく。はい。という感じだった

スーパー6

なんかもっとあるのかと思ったら終始かませ犬では...?合体シーンはアクエリオン???

グレッグ・ミーシャとか

いたなぁ。。。くらいの。

アクセル

今作ではいないので寂しいなという気持ち。声優さんがもういないのが苦しすぎる。アニメではかなり好きなキャラ。

その他メカニック

ニルヴァーシュZ

序盤に出てきたやつはまだいいとして最後のやつ、もうウルトラマンやん... 3やVとかでもない... あのかっけー甲冑どこいったん かえして...

ウルスラグナとか

メカニックデザインが河森さんじゃなくて大河原さんなのでそれはそうという感じなんだが、ここ捨てたら旧来のエウレカと離れすぎてうーんという感じ。AO以降はそんな感じなんだけども。LFOもっと見たかったよ私。

ブエナビスタ

今作一番好きなメカニックはこれ!!!!!!射出シーンとかはかっこよかったよね

ラブレス

合体...アクエリオンかな???噛ませ犬だったなー

新月光号、その他

特におもうことなし。

最後に

再度になりますが、監督、スタッフ、声優の皆様本当におつかれさまでした。エウレカ完結めでたい。最後まで走りきったのはほんとにすごい。

その上で言う。僕が見たいものではなかった。監督が作りたいものは伝わったけど。

以上です。もし最後まで見てくれた方いましたら

Twitter: @kamina3ch で感想うけつけておりますので、お待ちしております。

2021/11/28